代表的な整形外科疾患

歩き方の異常や痛みでお困りの際は、お気軽にご相談ください。
- ■ 骨折
- 交通事故・転落などによる骨折
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- ■ 膝蓋骨脱臼
- 小型犬に多い膝のお皿の脱臼
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- ■ 前十字靱帯断裂
- 跛行の原因となる膝関節疾患
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- ■ 股関節疾患
- 股関節形成不全・脱臼など
- ■ 肘関節疾患
- FMCP・UAP・OCDなど
- ■ 肩関節疾患
- OCD・腱損傷など
- ■ 脊椎疾患
- 椎間板ヘルニア・脊椎不安定症など
- ■ 成長期の整形疾患
- 若齢犬の骨・関節疾患
- 当院では上記整形外科疾患について対応可能です。必要の場合はより高度な治療が可能な病院を紹介いたします。
犬・猫の骨折
骨をつなぐだけではなく、もう一度しっかり歩けることを目指して。
- 骨折は、できるだけ早く 適切な治療を行うことが大切です
- 交通事故や転落だけでなく、抱っこからの落下やソファからのジャンプなど、日常生活の中でも骨折は起こります。 特に小型犬や子犬では、比較的小さな力でも骨折することがあります。
- 骨折の形・部位・年齢・体格を詳しく評価し、正常な骨の形と関節機能の回復を目標に治療します。
- ╱
- 骨折
- ⌖
- 術前計画
- ⊕
- 骨折片の安定化
- 骨癒合
- ↗
- 歩行回復
- 診断から手術、入院、骨癒合の確認、日常生活への復帰まで一貫してサポートします。
このような症状がみられます
骨折が疑われる場合は、無理に歩かせず、できるだけ早く受診してください
- !
- 突然、足を着かなくなった
- !
- 足を強く痛がる
- !
- 足が腫れている
- !
- 足の向き・形がおかしい
- !
- 触る・抱き上げると痛がる
- !
- 高い場所から落下した
- !
- 交通事故にあった
- 患部を何度も触ったり、ご自宅で無理に整復しようとしたりしないでください。
骨折の診断

骨折部だけでなく、外傷による全身への影響も確認します
- 犬
- 身体検査
- 痛み・腫れ・変形・神経機能などを確認。 交通事故や高所落下では胸部・腹部なども評価します。
- X
- レントゲン検査
- 複数方向から撮影し、骨折部位・骨片のずれ・関節への影響を確認します。
- 3D
- CT検査
- 関節内骨折や複雑骨折では、必要に応じて三次元的に評価し手術計画に活用します。
- 正確な診断が、その後の整復方法・固定方法・予後の見通しを考える第一歩になります。
骨折の治療

骨折の種類・安定性・年齢・体重・活動性などから治療方法を選択します
- 保存的治療
- □
- 骨折の状態によっては、ギプスや外固定などで治療できる場合があります。 骨折部の安定性やずれ、動物の年齢・体格を考慮し、適応を慎重に判断します。
- 手術治療
- 不安定性が強い骨折や、関節に及ぶ骨折などでは手術が必要になります。 プレート・スクリュー・ピンなどを使用し、必要な安定性を与えます。
- 大切なのは「固定すること」だけでなく、血流や軟部組織を温存し、骨が本来持つ治癒力を生かすことです。
手術前に十分な計画を立てます

骨折手術では、術前計画が治療の精度を高める重要な工程です
- 1
- 画像評価
- レントゲン・必要に応じCT
- 2
- 整復計画
- どのように骨を戻すか
- 3
- インプラント計画
- 位置・サイズ・長さを検討
- 4
- 3Dモデル
- 複雑骨折では骨模型も活用
- 手術前に「どこを、どのように整復し、どのインプラントで固定するか」を具体的に検討します。
骨折が疑われる場合は、早めにご相談ください
最初の診断と治療計画が、その後の骨癒合や関節機能に大きく関わります
- 特に詳しい評価が必要なケース
- 関節に及ぶ骨折
- 骨片が複数に分かれた複雑骨折
- 子犬・子猫の成長板を含む骨折
- 当院では、骨折の状態を詳しく評価し、 その子の将来の歩行や関節機能まで考えた治療を大切にしています。
- 骨をつなぐだけではなく、 もう一度しっかり歩けることを目指して。
犬・猫の膝蓋骨脱臼

「時々足を上げる」「スキップする」——膝蓋骨脱臼のサインかもしれません
- 膝のお皿が外れるだけの病気ではありません
- 膝蓋骨脱臼は、膝蓋骨が大腿骨の溝から外れてしまう疾患です。 小型犬で多くみられますが、中型犬・大型犬や猫でも発生します。 症例によっては、大腿骨や脛骨の曲がり・ねじれなど、後肢全体の骨格異常が関係します。
- 大腿骨の外旋
- 脛骨と足底の内旋
- 膝関節外側の拡大
- O脚
- 趾端の内方変位(toe-in;内また)
- 症状
膝蓋骨はなぜ大切なのでしょうか

膝蓋骨は膝の曲げ伸ばしを助け、正常な歩行に重要な役割を持ちます
- 正常に膝が伸ばせる
- 大腿四頭筋 → 膝蓋骨 → 膝蓋靱帯 → 脛骨粗面が適切に並び、膝蓋骨は滑車溝の中をスムーズに動きます。
- 脱臼すると膝が伸ばせなくなる
- 膝蓋骨が内側または外側へ外れ、膝の正常な動きが損なわれます。脱臼を繰り返すと脛骨がねじれて痛みや歩行異常につながります。
主な症状

「脱臼している=必ず手術」ではなく、症状や変形を総合的に評価します
- このような症状
- 後ろ足を上げる
- 数歩スキップする
- ジャンプや階段を嫌がる
- 運動後に痛がる
- 徐々に歩き方が悪化
膝蓋骨脱臼の診断

膝蓋骨だけでなく、膝関節の安定性や後肢全体のアライメントを評価します
- 診
- 整形外科的検査
- 脱臼方向・戻りやすさ・痛み・可動域・筋肉量・歩様を確認
- X
- レントゲン検査
- 膝関節だけでなく、大腿骨・脛骨を含めて骨格変形や関節炎を評価
- 3D
- CT検査
- 骨の曲がりやねじれが強い症例、再手術症例などで三次元的に評価
- 手術が必要な場合には、画像検査を治療計画にも利用します。
骨格変形・前十字靱帯疾患との関係
重度例や急な悪化では、膝蓋骨以外の要因も評価します
- 変
- 骨の変形が強い場合
- 大腿骨や脛骨に強い曲がり・ねじれを伴う場合、膝蓋骨周囲だけの手術では十分な整復が得られないことがあります。 必要な症例では、大腿骨や脛骨の矯正骨切り術を検討します。
- 靱
- 前十字靱帯疾患との併発
- 成犬の膝蓋骨脱臼では、前十字靱帯疾患を併発することがあります。 突然足を着かなくなった、これまでより明らかに跛行が悪化した場合には、前十字靱帯の状態も評価します。
- 両方の疾患が存在する場合には、それぞれの病態を考慮して治療計画を立てます。
膝蓋骨脱臼の治療
年齢、症状、脱臼の程度、骨格変形をもとに治療方法を選択します
- 経過観察・保存管理
- 症状がなく軽度の場合には、経過観察、体重管理、運動管理などを行うことがあります。 軽度の脱臼でも、痛みや跛行が出る場合は再評価が必要です。
- 手術を検討する場合
- 痛みや跛行を繰り返す
- 将来悪化する可能性がある
- 脱臼が重度である
- 成長に伴う骨格変形が懸念される
- 「脱臼しているから手術」ではなく、その子の症状と将来のリスクを総合して判断します。
一頭一頭の状態に合わせた手術

脱臼の原因に応じて、必要な手術方法を組み合わせます
- 溝
- 滑車形成術
- 膝蓋骨が動く滑車溝を調整
- 脛
- 脛骨粗面転位術
- 膝蓋靱帯の付着位置を修正
- 軟
- 軟部組織の調整
- 関節周囲のバランスを整える
- 骨
- 矯正骨切り術
- 骨の曲がり・ねじれを矯正
- 重要なのは、すべての患者さんに同じ手術を行うことではありません。なぜ脱臼しているのかを評価し、必要な方法を選択します。
前十字靱帯疾患・断裂

突然、後ろ足を着かなくなった——膝の前十字靱帯が原因かもしれません
- 前十字靱帯疾患は、 犬の代表的な膝関節疾患です。
- 犬では大きな外傷だけでなく、靱帯の変性が徐々に進み、日常生活の中で部分断裂から完全断裂へ進行することがあります。 靱帯損傷だけでなく、半月板・関節軟骨・関節炎・膝関節全体を評価することが重要です。
- 脛骨高平部水平化骨きり術(TPLO)が推奨されています。
- 正常 → 断裂 → 不安定性 → TPLO → 術後
- 正常
- 断裂・前方移動
- TPLO
- 診断から手術、入院、術後の回復まで一貫してサポートします。
前十字靱帯の役割

膝関節の前後方向・回旋方向の不安定性を抑える重要な靱帯です
- 正常な前十字靱帯
- 1
- 脛骨が前方へずれるのを防ぐ
- 2
- 膝関節の過度な回旋を抑える
- 3
- 膝関節を安定させる
- 損傷すると、痛み・跛行だけでなく半月板損傷や変形性関節症の進行につながります。
なぜ切れるのでしょうか?
犬では単純な「ケガ」ではなく、靱帯の変性が背景にあることが多いと考えられています
- 関係すると考えられる要因
- •
- 靱帯そのものの変性
- •
- 年齢・体格
- •
- 肥満
- •
- 膝関節の形態
- 片側を発症した犬では、将来的に反対側にも同じ疾患が起こることがあります。
- このような症状
- 突然、後ろ足を着かない
- 後ろ足をかばう・跛行する
- 起き上がり直後に歩きにくい
- 階段やジャンプを嫌がる
- 一度良くなった跛行を繰り返す
- 膝の内側が腫れてきた
前十字靱帯疾患の診断

部分断裂では明らかな不安定性が確認できないこともあり、複数の所見から総合的に判断します
- 診
- 整形外科的検査
- 歩様、筋肉量、腫れ・痛み、Cranial Drawer、脛骨圧迫試験
- X
- レントゲン検査
- 関節液増加、変形性関節症、骨形態を評価。TPLOではTPAを測定
- 鏡
- 関節鏡検査
- 前十字靱帯、半月板、関節軟骨、滑膜を拡大して直接観察
- 特に部分断裂や半月板損傷では、関節内を直接確認できる関節鏡が有用です。
前十字靱帯疾患の治療

年齢、体重、活動性、損傷程度、膝関節の状態に応じて治療方法を選択します
- 保存療法
- 体重管理 運動制限 鎮痛薬
- 症例によっては保存療法を選択します。
- 外科治療
- 膝関節の不安定性が強い場合や、活動性の高い犬では、外科治療によって歩行時の膝関節を安定させることを検討します。
- 代表的な治療:TPLO
TPLO術後3ヶ月

手術前歩行
- TPLO術前と術後の歩様

